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2014/07/05

抜目のない未亡人

抜目のない未亡人

超一流の演技を、学芸会のお遊戯のような演出で見せられた感じの芝居。
とにかく悪い意味でドタバタしている。ドタバタ喜劇でも高尚なものはあるし、高尚さがなくたって完成されたものもある。でもこの芝居、全体的な間の取り方は悪く、洗練されていないわざとらしい説明も鼻につき、演出レベルの低さを強く感じてしまう。「夏の夜の夢」あたりを目指しているのかも知れないけど、演出、シナリオ的には褒められるレベルに達しているとは思えない。
しかし、それを補う演技陣の素晴らしさが目に付く。一番は、浅野和之。いやー、すごかった。彼はいつも良いけど、この芝居では本当に凄く、そして魅力的だった。コミカルな役柄だが、指の先まで計算し尽くされた動きに見える。そして大竹しのぶ。変幻自在な役柄の交換のなかでの演じわけに唸る。でも、この演技陣のがんばりがなかったらと考えると、空恐ろしくなる出来だったな。

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