Sigma DP1 Merrillと他のカメラの解像度比較
DP1 Merrillと他のカメラの解像度の確認をしてみた。
主な目的は、DP1 Merrillと、今使っているアナログカメラのシステム(Canon F-1+Nikon Super CoolScan 5000ED)の解像度にどの程度の差があるのかを知るため。
厳密なテストではないので、絶対的な精度はない。ただ、自分が使う際の指標にはなると思っている(また、似たような環境の方の参考になれば幸い)。
◆比較したのは4つのシステム
(1) Panasonic LUMIX DMC-GH1 + G 14mm/F2.5 ASPH.
1210万画素(4128ピクセル×2752ピクセル)/主な仕様
(2) Canon PowerShot G10
約1470万画素(4416ピクセル×3312ピクセル)/主な仕様
(3) Sigma DP1 Merrill
約4600万画素(4704ピクセル×3136ピクセル×3(層))/主な仕様
(4) Canon F-1 + FD28mm f/2 S.S.C. + Provia 100F + Nikon Super CoolScan 5000ED
Nikon Super CoolScan 5000ED:約2300万画素(最大5959ピクセル×3946ピクセル)/主な仕様
※センサーサイズは、以下の順に大きくなる(フィルムはセンサーじゃないけど)。
PowerShot G10(1/1.7型)<GH1(4/3型)<DP1 Merrill(APS-C)<F-1(35mmフィルム)
◆ピクセル等倍
ピクセル等倍:Panasonic LUMIX DMC-GH1 + G 14mm/F2.5 ASPH.
ピクセル等倍:Canon PowerShot G10
ピクセル等倍:Sigma DP1 Merrill
ピクセル等倍:Canon F-1 + FD28mm f/2 S.S.C. + Provia 100F + Super CoolScan 5000ED
※左から3冊目の「母なる夜」の上の「世界の文学」が読み取れるのは、DP1 Merrillのみ。
※「国のない男」の左の英文もDP1 Merrillは確実に読み取れる。GH1、F-1(+Nikon Super CoolScan 5000ED)も一部読み取れる。PowerShot G10はほとんど読み取れない。
※「青ひげ」の下の勲章の○部分の中の文様の解像度合いを見ると、
DP1 Merrill>(圧勝)>F-1(+Nikon Super CoolScan 5000ED)>(僅差)>GH1>(圧勝)>PowerShot G10
って感じ。
★全体として、DP1Merrillの圧勝で、1200万ピクセルのGH1が大健闘という感じ。期待していたF-1(+Nikon Super CoolScan 5000ED)は、「うーん、今一つ」 または「まあ、こんなものかな」って感じか。
◆2倍拡大(Photoshopを使いニアレストネイバー法で拡大)
2倍拡大:Panasonic LUMIX DMC-GH1 + G 14mm/F2.5 ASPH.
2倍拡大:Canon PowerShot G10
2倍拡大:Sigma DP1 Merrill
2倍拡大:Canon F-1 + FD28mm f/2 S.S.C. + Provia 100F + Super CoolScan 5000ED
※PowerShot G10は、拡大するとノイズ(モスキートノイズ?)が目立つ。
◆解像度以外の蛇足と自分なりの結論
・ズームレンズ(そのワイド端)という不利もあり、PowerShot G10の樽型収差が激しい。
・2倍拡大を見ると、GH1に若干色収差が出ているかも(自信なし)。
・F-1+Nikon Super CoolScan 5000EDは、色ノイズが多く輪郭がぼけた感じに見えるが、フィルムスキャンの画像は元々こういうものだと思う。シャープネスをかけるともう少し輪郭がくっきりするが、その分、色ノイズが増える。
・「本棚の写真の公開」=「蔵書を晒す」ことで、ちょっと恥ずかしい。ただし、蔵書の半分以上は家内のものです(言い訳)。
★結論1:解像度だけ考えるなら、DP1 Merrillで決まり。
★結論2:GH1ががんばっていることから、後継機として1600万画素のG5はやはり導入の方向。
★結論3:解像度ではDP1 Merillに及ばなかったF-1(+Nikon Super CoolScan 5000ED)だけど、やはりフィルムにしか出せない色味、陰影というのが、まだまだあると思っている(例えばこんなの)。ということで、少し縮小気味にはなるけど、F-1(+Nikon Super CoolScan 5000ED)も、現役で運用していくつもり。
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◆補足:撮影条件で共通にした項目
・焦点距離:28mm(35mm換算)
・ISO100、絞り8
・カメラが出すオリジナルのJPEG(カメラ内での最大サイズ、最高画質)。ただしF-1の場合はフィルムスキャナ(Nikon Super CoolScan 5000ED)での最高解像度でスキャン後、JPEGの「高画質」で保存。
・昼間、カーテンをした室内、LED照明下で三脚を使って撮影。
・オートホワイトバランス設定。色・明るさなどの調整なし。ただし、ホワイトバランス調整のないF-1は、フィルムスキャナで色調整した。
・オートフォーカス。ただし、F-1はマニュアルフォーカス。
・アスペクト比3:2、ただしPowerShot G10のみ4:3。
◆補足:撮影条件で共通でない項目・デフォルトでない項目・注意点
・PowerShot G10のみズームレンズ、他は単焦点。
・PowerShot G10以外は、プロテクトフィルターを装着(実際に使用する状態で撮影)。
・PowerShot G10は前玉に小傷あり。
・Nikon Super CoolScan 5000EDでは、シャープネスをかけていない。
・中央部近くのみの解像度を比較(周辺部は未評価)。
・当然のことながら、レンズ固定のDP1 Merrill、PowerShot G10以外は、カメラ+交換レンズ(+フィルムスキャナ)の組み合わせ・システムとしての評価となる。
・色味については、基本的に無視してください。
◆資料:元写真全体
Panasonic LUMIX DMC-GH1 + G 14mm/F2.5 ASPH. オリジナル画像 Exif
Canon PowerShot G10 オリジナル画像 Exif
Sigma DP1 Merrill オリジナル画像 Exif
Canon F-1 + FD28mm f/2 S.S.C. + Provia 100F + Super CoolScan 5000ED オリジナル画像 Exif
※2012/10/7:構成など一部変更しました。
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