映画:サンザシの樹の下で
先週5回券を買ってしまったので、引き続き新宿のK's cinemaの中国映画特集に行く。
張芸謀(チャン・イーモウ)、2010年の作。文革期を舞台にした若い二人の純愛と死別を描いた作品。
ストーリー的には、相手を思いやるプラトニックで純粋な愛、男のほうが白血病で死ぬというお涙ちょうだい、というグダグダの典型的なもの。ところがこれが、張芸謀が撮ると、格調高い秀作になるのだから不思議だ。すっかり引き込まれてしまったよ。これは主演の二人の熱演によるところも大きい。特に、ジンチュウを演じた周冬雨(チョウ・ドンユィ)の素朴で清楚な感じが良い。
映像的には、ちょっと彩度を落としてセピア調にした色合いが印象的。水着や洗面器のサンザシの実とか、ちょっとした小物に、張芸謀らしく赤を配している。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント