映画:卒業
自転車に乗りたかったが天気予報の降雨確率は40%。さいたま市まで車で行って走れないとショックが大きいので諦め、"午前十時の映画祭"に行く。
★★★★★
いや-、良い映画ってこういうのなんだろうな。今まで観る機会がなく過ごしてきたが、有名な作品だし、ラストを含めてだいたいのストーリーは知っていた。それでも引き込まれてしまう。それはダスティン・ホフマンとキャサリン・ロスの力、そしてそれを引き出した演出の力に思える。最後の教会での切実さが伝わってくる二人の絶叫、その後のバスの中での微妙な表情。そのラストの間合い、雰囲気は凄いと思う。逃げ出した瞬間の高揚から醒め、軽い笑みを浮かべながらも二人とも遠くをある種虚ろに見つめているところは、単なるハッピーエンドを超えたものを感じてしまう。
素晴らしい作品ではあるが、時代性というか古さを感じるところも多々ある。まずはストーリーが男性側というかダスティン・ホフマン演じるベンの立場に完全に立ったもの、男性上位的な視点観点にたったものに感じられること。そして1967年という、ヒッピー文化、カウンターカルチャー的なムーブメントが始まる直前の、甘い反逆の物語だからかも知れない。そうは言っても、そしてサイモン&ガーファンクルの名曲を含めて長く残る普遍性のある作品であるのは間違いない。
| 固定リンク
« 三田製麺所 六本木店 | トップページ | 天鳳 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント