9月に入手したGH1だがなかなか使い込むまではいかなかった。超広角ズームも入手したけれど、外に持ち出して撮ったのは2回だけ。
この正月、飛行機の中でマニュアルを読み、旅行中700枚近くを撮った。少し慣れてきたところでのインプレ。ただ、多くのカメラを使い込んでいるわけではないので、普段使っているCanon F-1、また、PowerShot G10との比較による相対評価。
【1】良いところ
・優れもののLVF
最初は解像度が不満でちゃちいオモチャと思ったLVF(Live View Finder)だったが、慣れてくると便利。
普通のデジタル一眼「レフ」カメラの場合、撮った後、ビューファインダーから目を離して背面の液晶モニターで写真の出来を確認する。GH1の場合、撮った直後、LVFに撮影した写真が映るので、ビューファインダーから目を離す必要がない。
表示される情報も多いし、追従性や解像度がもっと上がればさらに良くなるはず。GH2では解像度が上がってるようだし、将来はレフ(ミラー)はなくなる方向だと思う。
・フリーアングル液晶モニターはロー・ハイアングルに強い
動かすことのできる背面液晶モニターは応用範囲が広い。上に向けてウェストレベルファインダー代わりにして、ローアングルでの撮影も簡単。人混みの中では、下に向けてカメラを持ち上げて撮ることもできる。撮影位置の自由度がかなり高まる。
・標準レンズはズーム範囲が広い
14-140mmと、なんと10倍ズーム。軽いわりにズーム範囲が広い。特にテレ側は35mm換算で280mm。かなりの望遠になり、この焦点距離だから撮れた写真も多い。
・軽い
標準ズームと本体、バッテリー、メモリーカードなどを合わせて900gちょっと。レンズなしのCanon F-1本体と近い重量。国内旅行にF-1を持っていく場合は、標準、広角ズーム、望遠ズームの3レンズと合わせて2.5kgになる。その焦点距離範囲をカバーした上で、この重量、コンパクトさは優等生。
・ビデオがきれい
HD品質のビデオがきれい。フルスペックハイビジョン(インタレースだが)の映像を撮れ、レンズも交換し放題というのはすごいこと。GH2ではさらに高機能化している。ただ、私の場合、なかなか撮る機会と対象物はないのだが…。
【2】悪いところ
・絵作り
とにかく派手。ノーマルモードでも彩度が高い、高すぎる。GH1のノーマルモードがPowerShot G10のポジモード(彩度の高いモード)と同じぐらいの感じ。GH1のノーマルモードは記憶色のような強い色味。この彩度の高さには違和感を感じる。
・操作性
目的の操作をする、また、目的のメニューまでたどり着くのが少し面倒。これはPowerShot G10との比較。G10は3つのダイヤルで抜群に操作性が良いので、それとの比較は少々かわいそうではあるのだが…。ただ、もう少し直観的な操作体系になっていてほしいと思う。
・暗さ
これはデジカメ本体というより付属レンズによるところが大きいのだが、とにかく暗い。PowerShot G10は28mm相当(35mmフィルム換算)でF2.8。これでも普段使っているマニュアルレンズより暗くて不満だったが、GH1の標準ズームは28mm相当でF4.0。
昨年それほど問題なくG10で撮れたルアンパバーンの夜明け前の托鉢が、今年は手ぶれしまくり。GH1本体が、暗いところに強いカメラならば良いが(=ISOを上げても変な写真にならない)、ISO800ぐらいからは画質が劣化してくる。
★総合的には、満足、不満足が拮抗という感じ。こうしてみるとPowerShot G10は、本当に良いデジカメだったと再認識してしまった。
辛口な評価ではあるのだが、それでもなんとか一応及第点レベル。なので、Nikon、Canonのフルサイズ一眼レフには転ばず、当面(2年程度は)これを使っていくつもり。ただ、マイクロフォーサーズ規格の虜、、、と言うより囚われの身にならないようにレンズの買い足しは行わない予定。本体のほうは、GH2の後継機が出たらスペック次第では買い換えるかも。いずれにしろ、まずはマウントアダプターの入手だな。
★このカメラで撮った写真はこちら。
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