映画:暗殺の森
★★★★☆(←1/24修正)
帰宅後サクサクと準備して渋谷にお出かけ。『1900年』でその美しさと存在感にノックアウトとされてしまったドミニク・サンダがお目当て。
オープニングの時制とシチュエーションが理解できず少し悩む。また、なかなかお目当てのドミニク・サンダが出てこないのでイライラ。
ジャン・ルイ・トランティニアン演じるファシストの主人公の子供時代の体験、大学の恩師との関係とファシストになったきっかけなどは理解できる。運命的に強く惹かれる恩師の妻との関係、彼女を見捨てざるを得ないこと、そのときの無表情、ムッソリーニ失脚後の街の様子なども理解はできる。しかし理解どまり。ヨーロッパ、そして第二次大戦から遠い私にとって感情と時代感覚に訴えてくるところが少し弱い。ドミニク・サンダの出世作で、ダンスシーンなどはそれなりにインパクトはあったが、私としては『1900年』のほうが上だったかな。
※この映画、一日経ってボディブローのようにずっしりと効いてきました。訪ねた役所の中、父の病院、バレー学校、ダンスシーン、暗殺の行われる森の中、すべての映像の強烈な美しさ。ジャン=ルイ・トランティニャンの抑えた演技、表情によって観る者に染みてくる主人公の業、虚無感、諦観。うーん、時間が経てばたつほど、忘れられなくなりそうな映画。
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コメント
ご無沙汰しております。今更ながら今年も宜しくお願いします。
僕はこの映画大好きで、何度も観ているのですが、後から来る映画ですよね。
そして今この時代だから、こそこの映画の価値があるのだとも思っています。
投稿: IMAO | 2011/01/28 10:35
IMAOさん、こんにちは。お久しぶりです。
いや、不思議な映画です。観た直後は分からなかった、感じ取れなかったものが、時間とともに大きくなってきます。翌日よりも1週間後のいまのほうがさら、「良い映画だった~」と感じています。不思議なものです。
投稿: ひゅ~ず | 2011/01/29 13:12