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2010/06/04

新たな不作為

 明石花火大会歩道橋事故で、元警官と元警備会社支社長の実刑が確定した。執行猶予なしの実刑、さらに警察の責任者だった副署長も強制起訴になる予定だ。
 死者11人の事故である。すべきことをしなかったこと、予見できなかったことによる責任を取らされるのは当然だ。
 それと同時に、この事件や薬害エイズなどが及ぼしている負の流れに気が付く。

 ウィキペディアにも少し記述があるように、この事故以降、多くの人が集中する花火大会のようなイベントでの警備、人の誘導などが厳しくなった。それと同時に、このようなイベント自体をどんどん中止する方向になっているように見えるのだ。事故が起きたときに責任を問われないように、また、面倒なイベントへの対応をしなくてすむように、このようなイベントを開かせない方向になっているように見える。
 また、厚生省官僚が有罪となった薬害エイズ事件以降、厚生労働省では新薬承認までのプロセスを増やして遅延させ、さらに製薬会社側にこなしきれないほどの問い合わせをしている。そして、「役所としてはここまで心配し、可能な限りの問い合わせをした。問題が発生したらそれはすべては企業側の責任」という言い訳、立場がとれるようにしている。このような事例は、イベント警備、新薬審査以外でも数々あるように思える。

 不作為による犯罪を戒めた近年の流れが、そのような対応が困難なイベント自体を発生させないようにして責任放棄をしている例は確かにある。このような新たなタイプの不作為を防ぐための、なんらかのメカニズムが必要な気がする。

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コメント

リスクの数値化、リスクを許容することで得られるベネフィットの数値化。
人の命を数値化するのはメッチャ難しいけどね。

投稿: こたに | 2010/06/04 23:21

日本の事故報道が被害者感情を重視していることに問題があるとおもいます。コスト意識が欠如しているのです。

これを改善するには警察の記者会見を開放してあらゆるマスコミが事故報道に参加できるようにするべきでしょう。

投稿: Piichan | 2010/06/06 10:14

コメントありがとうございます。お二人が書かれていることについて、なるほどと思います。
私自身は、「イベントを開き成功させること」がもっともっと評価され、「開かないで安穏と無為に過ごすこと」が非難される風潮になるべきと思っています。
開き成功されることが、役人の出世や政治家の次の選挙につながるように評価され、何もせず消極的なことが逆に評価されるようになれば、自然と(数値化なしでも)開く方向なると考えています。

投稿: ひゅ~ず | 2010/06/06 23:00

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