映画:性賊 セックスジャック
★★★★☆
1970年、若松孝二監督、足立正生脚本作品。
過激派学生集団。アジトのガサ入れで逃げ出した男三人女一人。彼らをかくまったのは、かっぱらいの元工員だった。彼の狭いアパートで繰り広げられるセックスと頭でっかちな革命論議、強いいらだち、退廃のムードを描く。
すごい作品だと思う。「天使の恍惚」には大きな感銘を受けなかったが、この映画のもつトーンには同期するものがある。袋小路、内紛、セックス、テロリズム、いろいろなものがごちゃ混ぜ、刺激的に構成されている。終盤の展開は39年後の今観ても納得できる、、、というか落ち着きを感じる。映像的、シナリオ的に良くできている。演技陣では無表情の工員鈴木を演じた秋山未知汚が強い印象を残す。彼の醸し出すムードが、この映画を決めている。
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