湾曲
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続いてレイトショーで3本目。
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特集のチラシの「マンションに住む少年が、屋上で輪姦された少女に思いを寄せていく奇妙なラブストーリー。」という記述から叙情的な作品かと思いきや、かなりドロドロとした印象。「犯された白衣」とこれは理由なき大量殺戮。その理由は見つけられないわけではないのかもしれないが…。
今日の三本とも、「ここまで広げた話しをどう締める、落とし込むか」というところで成功してない気がする。
主演の秋山未知汚(秋山道男)が、「性賊 セックスジャック」と同様の強烈な異彩とも言える強い印象を残す。同じく主演の小桜ミミも好演。マンション屋上で9割以上が展開する構成は、低予算で十二分の効果を発揮している。
※今回観た作品は、1965年から1972年ぐらいの17本だった。1965年ごろは政治的な要素、志向性が強くないが、1970年頃からの作品は、政治的、それも反体制的、過激派(?)、テロリズム支持的な色合いが強い。
ただすべての作品を通じて(よく言われていることだが)、セックス、暴力、反権力というエッセンスが含まれている。当時は、ピンク映画としてポルノ系の映画館で上映されていた作品だろう。このため、上映時間の制限(今回80分を超えた作品はなかった)、観客を満足させる一定以上の裸と絡み(今の時代に見るとすごくソフト)、観客を惹きつける暴力、そして観る若者の不満を代弁する反権力、などがセットとなった「商品」だと思う。
その作品群の中には、今私が観て色あせた感じがするものもあれば、40年後でも十分意味を感じられる普遍性があり、感銘を受けたものなど玉石混淆だった。印象に残ったのは、「現代好色 テロルの季節」、「新宿マッド」、「新日本暴行暗黒史 復讐鬼」、「腹貸し女」、「情事の履歴書」、「性賊 セックスジャック」、「性家族」、「ゆけゆけ二度目の処女」。
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若松孝二特集も今日の3本でおしまい。
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胎児が密猟する時
デパートの御曹司の専務。売り子の女の子を監禁し、サド行為の限りを尽くし調教しようとする。反発し逃げだそうとする女。
どのような終わり方に持っていくのか興味津々だったが、予定調和というか予想通り、定番のエンディングだった。ただ、1966年という時代を考えるとその定番的なストーリー展開もできていない時期だったのではないか。当時は強いインパクトを与えたと思う。1970年ごろの作品と違って政治性などは表に出ず、自死した母へのコンプレックスなどを前面に出した感じ。
犯された白衣
1967年作。脚本は若松孝二でクレジットされていたが、特集のチラシでは、足立正生、唐十郎、山下治、若松孝二の共同のように書いてある。若松系の色もあるが、唐十郎の色も強い感じ。ただ、話の締め方としてはちょっと納得できないというか、座りが悪い感じ。
主演の唐十郎が若い。唐の講演を聞いたのは1980年ごろ。演劇を見たのは1982年と1990年ごろ。それより15年ぐらい前だから当たり前だが、若いし役名(?)としてクレジットされていた「美少年」というのも、それほど無理を感じない。その唐と坂本道子(夏純子)が印象的。それにしても密室劇、出演者もエキストラ的な機動隊員を除けば7人だけ。低予算、短時間で撮られた映画だと思う。
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このときと同日、ほぼ同時刻だが、レンズは魚眼レンズ。レンズの差か、色の感じも違う。
Canon AE-1, New FD FISH-EYE 15mm/F2.8, SUPERIA PREMIUM 400, 2009/9/6, 戸田漕艇場
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21時から若松孝二特集のレイトショー。ただし上映時間が短いので22:16には終映。
タイトルクレジットは「色情家族」。
古い家長的な支配、性的・暴力的に支配を行う自衛隊幹部の父親。妾の娘三人をさらに妾にする近親相姦。唯々諾々と従う息子たち。ピンク映画の姿をしながらも、そのような封建的、軍国的な古い支配に対する告発、反発が映画に脈々と流れている。
次々と移っていく人物紹介の上手さ、テンポの良さが光る。このところ観た若松映画のなかでも一二を争う流れの良さ。ただ、最後の三男の行動が少々唐突。あのような反逆・破滅的な行動をとるにあたっての布石がもう少しほしい。また、姉たちを殺害することも観る者が解釈に苦しむ。
「狂走情死考」にの武藤洋子が次女役で出ていたようだが同一人物と見えなかったし、この映画では今一つ。家長を演じた今泉洋は、「現代好色伝 テロルの季節」で印象的な刑事役を演じていた。この映画でもそつなく好演。
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Canon F-1, FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICAL, SUPERIA PREMIUM 400, 2009/10/11, 銀座4丁目
FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICALを入手。すでに持っているNew FD 50mm/F1.2Lと性能が近いし、探してもなかなか良い品がない。いろいろと紆余曲折もあり、手間と時間はかかったが、なんとか入手。
FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICAL (撮影:Canon PowerShot G10)
ASPHERICAL(アスフェリカル)というのは非球面レンズのこと。銘板に"ASPHERICAL"を金文字(黄文字?)で入れているように、それを最大の売りにしている。非球面レンズの設計、製造が難しい時代の名残だろう。
FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICAL (撮影:Canon PowerShot G10)
すべてが非球面というわけではない。マイナーチェンジ前のFD55mm/F1.2 ALの説明によれば、『非球面は第2レンズ第1面で、研削により加工されていた。この非球面により、近軸と周辺の光束を最良結像面に理想的に収束させて収差を補正することで、開放F1.2より高コントラストな光学性能が得られた。』とのこと。FD55mm/F1.2 ALからコーティングなど2回のマイナーチェンジを経て、定価は145,000円から80,000円に下がっている。物価上昇の激しかった時代に、これだけの値下げ。研削技術などが確立されて歩留まり、生産性が上がったのだろうか。
Canon F-1, FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICAL, SUPERIA PREMIUM 400, 2009/10/11, 荒川・笹目橋
形などは、ASPHERICAL(非球面レンズ)ではない、FD 55mm/F1.2 S.S.C.と同一と思っていたが、並べてみるとASPHERICALのほうが微妙に長い。レンズ構成も ASPHERICALは6群8枚で、FD 55mm/F1.2 S.S.C.の5群7枚よりも1枚多いし、重量も550gと505gで45gも重い(実測)。これをF-1に付けると1.4kg近くになり、標準レンズを装着したアナログカメラとしては超ヘビー級。
FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICAL(左)とFD 55mm/F1.2 S.S.C.(右) (撮影:Canon PowerShot G10)
このレンズ、1975年3月発売だが、経年劣化で黄変したレンズが多い。最後の2年(1979年~1980年)、製造番号12万番台あたりから硝材の変更があったようで、黄変がほとんどないらしい。しかし、オークションでの出物は少ないし、ショップでも高止まり。やっと手に入れた品は、U209、13万番台。U2**は1980年2月。この年の10月には後継のNew FD 50mm/F1.2Lが発売されているので、ほぼ最終期のもの。黄変はまったくない。
Canon F-1, FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICAL, SUPERIA PREMIUM 400, 2009/10/11, 有楽町ガード下
さっそく1本試し撮りをする。暗いところで開放にし、ボケがわかるようなシーンでも撮ってみると悪くない感じだ。しかし、これだけではなんとも言えない。比較する複数のレンズをそろえて、同じ環境で撮り比べて評価するものだろう(または、シャープネス、色収差、歪曲収差、周辺減光、逆光耐性などの絶対的な数値を機械計測する?)。
でもプロでもない素人にはハードルが高いし、もうほとんど使われなくなった古レンズの比較をしても意味はない。結局、今後も厳密な撮影比較をすることはないだろう。「じゃあ何のために入手したのか?」と言われそうだ。でも良いのだ。マニアコレクターなのだから。ただ、単なる収集を超えて死蔵しないでどんどん使っていこう。問題は重さと、標準レンズよりも広角のほうが好きなことかな。
Canon F-1, FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICAL, SUPERIA PREMIUM 400, 2009/10/11, 銀座中央通り
↑自転車のライトにピントを合わしたつもりだったのだが、若干ずれていて右ブレーキに合っている。開放(F1.2)だと被写界深度が非常に浅いが、暗いところでのピント合わせは難しい。
Canon F-1, FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICAL, SUPERIA PREMIUM 400, 2009/10/11, 銀座4丁目
Canon F-1, FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICAL, SUPERIA PREMIUM 400, 2009/10/11, 荒川・笹目橋
↑上側にゴースト(反射)が出ている。
Canon F-1, FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICAL, SUPERIA PREMIUM 400, 2009/10/11, 戸田ボートコース
↑暗いボートコースだが、ISO400、開放(F1.2)、15分の1秒、手持ちで、これぐらいには撮れる。
※参考:FD 55mm/F1.2 S.S.C. ASPHERICALとNew FD 50mm/F1.2Lの比較は下記を参照(労作で頭が下がります)。
キヤノン高性能標準レンズの撮影比較結果
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帰りは追い風。32km/hぐらいのペースで順調に進む。指扇踏切で前からロード乗りがやってくる。よく見ると、ポンズジャージ、物ベストのモリモリ。お久しぶりです。私もかなりの遅出だけど、それよりゆっくりの出なのか。
羽根倉橋の下ではポンズジャージの屋代さんとすれ違う。道満に入ったあたりで、後ろから屋代さんが追いついて来て幸魂大橋まで歓談。屋代さんが乗り始めたのが2006年という話を聞いてびっくりする。もっと以前から道満で見かけていた気がするのだけれど記憶違い。そしてわずかの期間でここまで速くなったことにも驚く。
幸魂大橋からは一人帰る。今日も無事帰還。2時間40分、60km強、負荷は低めだけどそこそこ疲れた。季節はもう晩秋。負荷を上げにくい季節になってきたので、これからはLSD中心か。
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太郎右衛門橋の下をくぐってから一般道に戻り、太郎右衛門橋の歩道を渡り、いつもの右岸側の荒川自転車道に戻り帰る。この橋を渡るのは何年ぶりだろう。冬の埼玉クリテに自走で行くとき、何回かここを通って以来かも。あれはもう4、5年前。
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太郎右衛門橋の少し手前、荒川を挟んだ向かい側のホンダエアポートに留められている飛行船。大きいけれど馬鹿でかいという感じはしない。ZEPPELIN NTと書かれているのが船名か。NTってニューテクノロジーの略語なのかな。
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河川敷ゴルフ場、川岸屋の側、榎本牧場を抜けて進む。川岸屋のあたりから、直角に曲がるところや見通しの悪いところ、道幅の狭いところが多くなり、ちょっと走りにくい。
写真の冠水橋のところを左折しようかと思ったが、前方に続く道があったのでそのまま行く。よく考えるといつも冠水橋側から来て、ここを右折して帰るばかりだったので、この道の上流方面があるなんてことを意識したことはなかった。
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昨日の筋トレ疲れもあり脚が回らない。さらに向かい風が追い打ちをかけて、25km/hいかないチンタラスピード。遅い時間のためか、みんな宇都宮ジャパンカップに行っているためか、ロードに乗っている人が極端に少ない。一人で退屈なこともあり、いつもと違うルート、指扇踏切を渡ってすぐのところを左折し河川敷経由、榎本牧場方面に進んでみる。
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風邪気味で昼近くまで眠る。起きると路面が濡れているし、気温も低め。だらだらと準備し、13:30近くになってやっと出かける。おそらく深層心理的にはでかけたくないのだと思う。アームウォーマー、ニーウォーマーにウインドブレーカーでちょうど良いぐらいの気候。風はそこそこの向かい風でなかなか進まない。
笹目橋幸魂大橋区間の荒川土手のセイタカアワダチソウは一気に刈り取られてしまったみたい。
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蕎麦は柔らかめで、量は少なめ。蕎麦つゆは醤油が強くしょっぱめ。ちょっと独特だけど「並木藪蕎麦」。これも日本蕎麦のスタンダード中のスタンダードのひとつなのだろう。
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「裸の銃弾」のタイトルクレジットは、「やわ肌無宿 男殺し女殺し」。
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続日本暴行暗黒史 暴虐魔
主演の山下治が脚本を書いている。戦中戦後の大量強姦殺人犯、小平義雄事件をモチーフとした作品。でも、小平芳雄事件ではネクロフィリア(死体愛好)はなかったようだ。この作品にはほとんど感銘を受けるところがなかった。多重人格、死体愛好、大量殺人など刺激的な要素は多いが、多くの若松作品にある"反逆"の精神が気迫。そういう中で、山下治の演技だけは秀逸で怪演。
裸の銃弾
ギャングを主人公としたハードボイルド調の作品。これまたこのところ観ている若松作品の中では、珍しく政治的な背景が希薄。そこそこテンポ良いが、街娼になった昔の女に再会するエピソードが尻切れトンボなこと、最後の決闘シーンのエンディングがあまりにご都合的なところが残念。このあたりを念入りに作ればもっと良い作品になったと思う。吉澤健、そして小水一男が印象的。この二人はこの時期の若松映画の常連。特に長身の小水一男は主演ではないが記憶に強く残る役柄、演技が多い。
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国際版発売(日本からの購入可能アナウンス)と同時に注文したAmazon Kindleが本日夕到着。
到着時は3枚目の写真の状態。電源は入っていないし、シールを貼っているわけでもない。一度表示したらずっと表示し続けるE Inkの特性。以下、2時間ほどいじっての印象(まだ間違い・勘違いも多いと思いはず)。
とにかくお手軽な端末という感じ。Amazonで紙の本を買う場合、入手まで1日はかかるけれど、KindleであればBuyボタンを押したらすぐ手元で読める。紙の本より安いし、見やすいこともあるので、魅力的なコンテンツがあれば日本でも普及すると思う。要はコンテンツ供給元の考え方、それらとAmazonとの関係、ビジネスモデル次第か。
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穴埋めに以前紹介した写真の対称バージョン。露出の関係か少し眠い出来。
ここのガラス屋根ってかなりの巨大建造物だと思う。
Canon F-1, New FD 24mm/F1.4L, エクタクローム64プロフェッショナル, 2009/2/8, 恵比寿ガーデンプレイス
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5:30起き、5:55出で道満に。家を出てすぐ日の出でとてもきれい。
周回を始めるけれど、気温も低めで負荷を掛けられない。11:05で入り、2周目からは170~175bpmぐらいに上げ9:46、9:46、9:39。最後1周流して11:13。1周目の終盤、戸井さんと松村さんに追い抜かれる。彼らはこの周で上がりだったみたい。
気温と日の出時間を考えると、道満朝練も来週でおしまいかな。再来週からは週一でローラー予定。
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★★★★☆
1970年、若松孝二監督、足立正生脚本作品。
過激派学生集団。アジトのガサ入れで逃げ出した男三人女一人。彼らをかくまったのは、かっぱらいの元工員だった。彼の狭いアパートで繰り広げられるセックスと頭でっかちな革命論議、強いいらだち、退廃のムードを描く。
すごい作品だと思う。「天使の恍惚」には大きな感銘を受けなかったが、この映画のもつトーンには同期するものがある。袋小路、内紛、セックス、テロリズム、いろいろなものがごちゃ混ぜ、刺激的に構成されている。終盤の展開は39年後の今観ても納得できる、、、というか落ち着きを感じる。映像的、シナリオ的に良くできている。演技陣では無表情の工員鈴木を演じた秋山未知汚が強い印象を残す。彼の醸し出すムードが、この映画を決めている。
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情事の履歴書 ★★★★☆
1965年の作。若松プロダクション名義ではなかったし、足立正生の脚本でもなかった。それらの定番のかたちができる前の作品か。
44年後の今観るとピンク映画には思えない普通の作品。確かに男女の絡みは多めだけれど、乳首もほとんど映らない。特集のチラシにもあったけれど、内容的には、男と社会に翻弄され性を武器にしぶとく生きて復讐する女の自叙伝。「しとやかな獣」で若尾文子が演じ役と似たキャラクター設定だし、溝口の映画にも通じるところがある。ただ、終わってみての爽快感、突破感に欠けるところがちょっと残念。映像、構成ともそつない。主演の千草みどりが好演。
性輪廻 死にたい女
当初上映予定だった「日本暴行暗黒史 異常者の血」のフィルムの状態が悪く、この作品に差し替えとなる。
1970年、若松孝二監督、足立正生脚本作品。三島由紀夫の割腹自殺をモチーフにした作品。先々週のトークショーで触れられていた作品がこれなのだと思う。偶然にも観ることができてラッキー。
ある種の諦観、仲間と一緒に死に切れなかった想い、が作品全体を満たしている。「憂国」の設定を借りているところもあるのだろう。そして最後はそれらをあざ笑うような終わり方。40年近く経って観ると、三島側にも若松側にも共感を感じられない。頭でっかちな感覚だけが残る。ただ、話の進め方、映像、演技などは標準以上で退屈はしない。でも、62分という非常に短い作品というのもあったと思う。
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ワンパターンだけどボートコースの夕暮れの風景。このときの余りものだけど、ちょっとごちゃごちゃした感じ。
OLYMPUS OM-2, F.ZUIKO 85mm/F2, SUPER X-TRA400, 2009/4/26, 戸田漕艇場
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西遊馬で三人と別れ、残りは一人で帰る。秋ヶ瀬公園内は混んでいるようだったので、昨日に引き続き土手上を走る。その流れで道満は表側を走ることになるが、今日はかなりの人出。遊技場近くは歩くようなスピードで抜ける。
で、今日も無事帰還。途中、松井さんと相談した夕からの飲み会はメンバーが集まらず流れ。でも、本当に久しぶりに二日続けて走ったためか、起きていられない。結局、17時から2時間爆睡。飲み会に行っていたら、大酒酔い潰れ確実だった気がするので、流れて幸いだったかも。
↓今日は、deuterのバックパックにカメラ(OM-2と28mm、85mmレンズ)、補給食のパンを入れて走ってみた。この程度の重さでこの程度の負荷ならだいじょうぶみたい。次はこれで(現地までは車アクセスで行って)奥武蔵の山を登ってみるつもり。
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スケジュールが押したことや、終わった後、知り合いとお話ししたりで、現地出発は13時ごろ。四人で帰るが、行きも帰りも向かい風。そんな中、松井奥様がしっかりと走っている。上体もぶれないし、ペダリングもスムーズ。帰路、「だいじょうぶですか」という問いかけに、「緊張しています」との返答。うーむ、疲れとかの心配をしたのだけど、そちらはまったくだいじょうぶみたい。
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レース終了後のHIDEさん。お疲れ様でした。本人もだいぶ泥をかぶっているけれど(特に写っていない背中側)、自転車、ディレイラー、ブレーキに泥が大量に詰まっている。でも変速、ブレーキも問題なかったので代車は使わなかったとのこと。代車、交換ホイールというのも、ホビーレベルのロードレースでは考えられないことで驚く。
それ以外にも目の前でタイヤがリムから外れるのを見たり、リアディレイラーが真っ二つに割れた自転車を見たり…。
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やってきたのは吉見運動公園。ここで行われているシクロクロスのレースGP-Mistralの第2戦を観戦。
本格的なシクロクロスレースを見るのは初めてだが、、、すごい。シケインを走り越え、溝に降りて登り、泥沼に突っ込んで泥だらけ、その直後の急坂を登ったり押したり。いやー、面白い。関西方面の友人から聞いてはいたが、本当に面白い。ただ、自分でやるかというとやはりノーかな。反射神経がないので、怪我必至。
応援している志村みさん、1周目始まってすぐにチェーン切れ。できることはないかと考えたが機材は持ってない。見ている我々はハラハラドキドキ。志村みさんは自転車を押して半周走ってピットでチェーンを繋ぎ再スタート。その後は順調。
HIDEさんは最初から好調そう。途中からはこの二人が近いところを走っていたので応援は楽。
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集まったのは、松井さん、松井奥様、岡部さん、宇津の四人。今日は各地でレースが行われている。で、そのうちの一つの観戦に自走で行こうという企画。集合場所の荒川総合運動公園から一路、荒川自転車道を上流方面に進む。
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腹貸し女 ★★★★☆
1968年の作。足立正生脚本。先週までに観た作品と比べると、学生運動、テロリズムなどとの直接の関わりが薄い。それは併映の「新日本暴行暗黒史/復讐鬼」も同様。1968年作なので、1970年ごろの作品との2、3年の違いのためなのだろうか。
内容、映像とも緻密。今まで観た作品の中のいくつかは、やっつけ仕事、勢いで撮った映画というものもあったが、これは違う。吉澤健演じる新聞配達をする夜間学生の走って配達する姿をしつこくとるところなどに、感じるものがある。ピンク映画としての絡みなどのシーンはそれなりに入ってくるが、内容的には「ピンク」ということを超えたレベルの高い作品。話の終わり方も、珍しく明るい明日を感じさせる雰囲気で驚く。吉澤健、門麻実が好演、ジャックスの音楽も秀逸。
新日本暴行暗黒史/復讐鬼
1968年の作。足立正生脚本。津山三十人殺しをモチーフにとった復讐劇、、、というか村人皆殺しの虐殺復讐劇。古い因習、閉鎖的な世界の抑圧、そこで殺されかけ妹を犯され失った男の復讐の動機は非常に理解しやすい。その復讐、虐殺などは、当時の日本社会、村的な社会構造自体に向けられたものだろう。そう言う意味では、直接的ではないにしろ過激な社会運動への擁護・共感の色があるようにも思える。
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羽根倉橋から秋ヶ瀬橋までは土手上を走る。秋ヶ瀬橋で、戸井夫妻、志村みさんと別れ、浅倉さんと二人。道満のカマキリ遊技場近辺はあまり人手がなく、拍子抜け。これぐらいなら怖くなく走れる。その後は歓談しながら、笹目橋まで…。で、今日も無事帰還。実走3時間半、95km弱ぐらい。皆には軽いかも知れないけれど、私にはそこそこの負荷でした。今日もありがとうございました。
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岡部さん、志村だくんと別れ、戸井マリさんを含めた5人で西遊馬を曲がって自転車道を進む。荒川総合運動公園の近くでは、物ジャージの屋代さんとすれ違う。
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帰路は南回り。ときどきペースが上がったり下がったりがある。私がペースを下げている影響もあるのだろう。ローテーションに加わらないほうが良いな。407号から川沿いの道に入ってからはペースも落ち着く。戸守あたりから少し速いところもあったし、かなりアップアップだったがなんとか着いていける。
西遊馬のグラウンドでは消防隊の運動会もしくは訓練?、デモンストレーション?のような行事をやっている。土手上の自転車道でも見物する人が何人か。その中になるしまジャージの女性が…。あらお久しぶりの戸井マリさん。
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戸守を過ぎたあたりでペースが上がる。着火は岡部さんか志村みさんか。軽い向かい風のなか37km/h以上になりアップアップ。でもなんとかローテーションはこなす。大東文化大坂は最初から連結解除。マイペースでゆっくり登る。
で、熊ローで休憩。今日はここで折り返しだし、ちゃんと朝食も摂っているのでコーラ500mlだけで済ませる。
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さしあたって30km/h程度のペースで進む。
上江橋の先のところでNEW! Racing五十嵐さんが後ろから追いついてくる。開平橋から先で別れたが、256号の前で今度はこちらが追いつく。
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軽い向かい風なのかスピードが乗らず、7:57に集合場所に到着。今日も事前に参加宣言をしていませんがよろしくお願いします&申し訳ありません。
集合場所には、岡部さん、戸井さん、浅倉さん、志村だくん、志村みさん、宇津の六人。参加宣言をしていた松井さんは欠席のよう。
明日がレースの人、オフシーズンモードの人、2週間乗っていない人、後の用事のある人などが多く、短く大人しめの走りということになる。
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朝6:30に目覚ましが鳴る。なんとか起きるが時間がない。てきぱき動いて準備し7:20出。ニーウォーマー、アームウォーマー、ジャージ、ベストの出で立ちでちょうど良い感じ。
笹目橋道満区間の土手はセイタカアワダチソウが群生・満開。ただし、川側だけ。見方によっては綺麗なのだがどうも好きになれない。
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↑荒川土手はセイタカアワダチソウがいっぱい。ただ場所によっては少なめだし、昔ほどは背も高くない気がする。
5:30起き。外を見るとまだ暗い。日の出は5:46だけど曇り気味だからか。だらだら準備し、6:00出で道満に。
走り始めるがスピードがまったく上がらない。心拍がそこそこ上がるまで負荷をかけても全然だめ(170~180bpm)。うーん、体力が落ちています。10:00、9:56、10:15、9:49の4周走って上がり。3周目、ウォーキングしているゼルコバ鈴木さんとご挨拶。
今日は気温もあまり低くなかったけれど、日の出も遅くなってきた。乗れてもあと2週ぐらいかな。
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今日も銀座シネパトスの若松孝二特集に行くのであった。
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新宿マッド
1970年作。65分と短め。息子を殺された郵便局員の父親が、田舎から出てきて真相を探るために新宿をさまよう。その中で描かれる若者の生活、風俗、感覚などなど。
このところ見ている若松作品のなかでは珍しく年配が主人公。暴走し反逆する若者の姿に対してもあまり肯定的に捉えていないところも異色。
今このような題材で映画を作ったとしたら、真実を求める父親は寡黙で格好良い中年にし、ハードボイルド調にするだろう。でもこの映画の父親は、良くしゃべり、女々しく、息子を失った悲しみを言葉にする。犯人を捕まえても真相が分かっても、息子は戻ってこないことを十二分分かっているが、止められない。その葛藤が、ださくて饒舌で格好良くない姿からひしひしと伝わってくる。
天使の恍惚
1972年作。このところ観ている若松作品の中では長めの89分。
爆弾でのテロリズムを行おうとする主人公たちの目的、意識などが、37年後の今観るとほとんど伝わってこないし、肯定的に見られない。一般市民を巻き添えにする無差別テロについての批判意識のなさが意外なほどなのだが、当時のムードはこうだったのだろうか。
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女学生ゲリラ
1969年、若松孝二企画・制作、足立正生監督の作品。高校の卒業式直前の女子生徒三人と男子生徒二人が自衛隊から銃を奪い、学校の成績表、卒業証書などを盗んで山に立て籠もる。
今観るとおとぎ話、公開時点の1969年でもそういう感じだったのではないか。しかし、その後、銃砲店や交番を襲撃して銃を奪う事件があったし、山に籠もっての軍事演習、内ゲバも連合赤軍がその後果たした。そういう意味では予言的、教唆的な作品ではなかったのだろうか。ただし、映画自体の内容・構成的には暴走、破綻気味。退屈はしなかったが、時代的な隔絶感を強く感じる。
現代好色伝 テロルの季節
1969年、足立正生脚本、若松孝二監督作品。映画冒頭のタイトル表示では「テロルの季節」だったが、特集のチラシでは「現代好色伝/テロルの季節」となっている。先週と今週観た4作品のなかではもっともしっかりした構成と映像。戯れる三人と見張る刑事二人の対比、切り分けもうまい。ただし最後の展開が少々唐突。でも若松、足立の表現したかったのはその最後の部分なのだろう。後半、訪問してきた同志との会話に、イデオロギーに満みちた頭でっかちさと違和感を感じる。
この映画、十代、二十代前半に観れば違ったと思うが、五十近い今観ると自爆テロを行おうとする主人公に感情移入ができない。ただ映画全体から1970年ごろの時代性、空気を感じることができる。
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出先からの帰りに少し遠回りして寄る。今日は、今年の新蕎麦とのこと。相変わらず美味で満足。
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ここで紹介した写真の夜景バージョン。シャッター速度は10秒ぐらい。
ホテルの窓にカメラのレンズを付けて反射を抑えて撮ったのだが、右上にゴーストが出てしまった。
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帰りは向かい風のなか、あまり負荷を上げず25~27km/hぐらいで走り続ける。秋ヶ瀬公園前のゴルフ場脇のところでは585に乗る金子さんとすれ違う。
今日は、62km、2時間半強の走りでおしまい。こんなヌルい走りでは体調維持もかなわない。
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正確には折り返したわけではなく、太郎右衛門橋で左折し一般道に入る。
表の交差点まで走って左折し帰路に。
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チーム練に参加したかったが寝坊で起きたのは8:00。ダラダラ過ごして9:40出。暑くも寒くもなく良い日より。ただ、あまり体調は良くなく咳が出る。もしかすると喘息気味なのか…。
荒川土手ではセイタカアワダチソウが目立ってきた。黄色い花を付けるまでは気がつかなかったがそこら中にあったのだね。まだ枯れ気味でないのできれいだが、11月に入るといっせいに茶色になって汚い感じになる。だいたい「外来植物、根から毒から出し他の植物を枯らす、アレルゲン」とか昔習ったせいでどうもイメージが悪い。実際はどうなんだろう。
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銀座シネパトスでの若松孝二特集。特集自体は1カ月間続く。
17:15から若松監督と足立正生監督の45分間のトークショーを聞く。内容的には、すでに聞いたこと、撮影での内輪ネタ的なことが多く、このとき聞いた若松監督の"独演会"ほど面白い(興味深い)ものではなかった。
※備忘録:映画館にはA7出口が近い(A6は閉鎖中)。
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秘花
1972年の作。ロケオンリー、低価格で作られた映画だと思う。
学生運動での敗北感、それから来る死と心中への願望などが、浜辺と棄船を舞台に描かれる。それに、セックスする姿を多めに絡めた映画。ピンク映画、ポルノ映画なのだろうけれど、現在の基準からすると倫理規定のためか、ソフトな描写。37年後の現在観ると頭でっかちで嫌なところと、情緒的な描写に惹かれるところが入り交じった感じ。
モノクロ基調だがところどころに退色したカラー映像が挟み込まれる。この退色は制作者の意図か、それとも経年劣化によるものか。
狂走情死考
警察官の夫を誤って撃ち殺した兄嫁と学生運動に身を投じている弟の逃避行。「秘花」と違い舞台設定もストーリー展開も普通の感じ(の始まり)。しかし、死んだはずの兄が終盤、突然現れるところが唐突で不自然。不条理劇という作りにはしていないし、どう解釈すれば良いのか悩むところ。まあそういう作品と素直に受け入れるしかない。映像的にはそつない。主演女優の袖里を演じた武藤洋子の独特の魅力と雰囲気が、この作品の色を決めている。
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久しぶりの文芸坐。
チェイサー ★★★☆☆
アイデアは良いのだが詰めが甘い。サスペンス、探偵、異常犯罪者、いろいろなものがミックスされて標準以上のレベル。しかし、構成にいろいろと穴がある。警察の捜査がずさん、尾行の女性刑事の雑貨店の前での行動。犯人が尾行をどう捉えているかなどの扱いに緻密さが不足。
ジュンホが雑貨店前で警察官に止められるところと映画の最後に振りかぶったハンマーを止められるところのスローモーションとバックミュージックも洗練されていない。また作品全体をとおす気怠さ、親子の情などの空気感をもう少し出すべきだったと思う。
主要人物三人、ジュンホ、ヨンミン、ミジンはそつないけれど強い印象は残さない。ヨンミンあたりはもう少し「ノーカントリー」のハビエル・バルデムのような印象に残る役にできたと思うのだが、もったいない。
グラン・トリノ ★★★★★
イーストウッド最後の出演作と言われている作品。それどころか遺作かと思うような内容だが、本当に良くできている。この展開に持っていくことに異を唱えたくなる箇所はあるにしろ、認めざるをえないストーリー。欠点を見つけるのが困難な演技。無駄なくそつない映像と編集。「チェンジリング」、硫黄島二部作に引き続き、すごいものを観せていただきました。前にも書いたが、八十近いあの年齢でちゃんとした構成のちゃんとした娯楽作品、かつ、自分の見識を込めた作品を作り続けられることは驚き。
ギャングが闊歩する長年住む街の荒廃や自分の子供たちとの断絶と対比させ、"古き佳きアメリカ"を懐かしむ。しかし、新移民たるアジア系住民を認め、彼らを代表するタオにグラン・トリノを譲るというストーリーに、彼の今のアメリカ観が現れている。ただ、その中にも、「共産勢力と戦ったから移民せざるを得なかったモン族」というところには保守性を感じる。
朝鮮戦争時代に殺した若い敵兵、その悔の念から逃れられないこと、そして最後に選んだ選択に、近年のアメリカの戦争、戦略に対する考え方も込められいる、、、または、読み解く・投影することができる。過剰防衛で敵を殺し続けてきたヒーローの代表であるイーストウッドの最後の出演作での、この姿には感慨がある。
このような多重、多元的なストーリーでありながら、まったく退屈しない一流の娯楽作品なのだから恐れ入る。
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