映画:女学生ゲリラ/現代好色伝 テロルの季節
女学生ゲリラ
1969年、若松孝二企画・制作、足立正生監督の作品。高校の卒業式直前の女子生徒三人と男子生徒二人が自衛隊から銃を奪い、学校の成績表、卒業証書などを盗んで山に立て籠もる。
今観るとおとぎ話、公開時点の1969年でもそういう感じだったのではないか。しかし、その後、銃砲店や交番を襲撃して銃を奪う事件があったし、山に籠もっての軍事演習、内ゲバも連合赤軍がその後果たした。そういう意味では予言的、教唆的な作品ではなかったのだろうか。ただし、映画自体の内容・構成的には暴走、破綻気味。退屈はしなかったが、時代的な隔絶感を強く感じる。
現代好色伝 テロルの季節
1969年、足立正生脚本、若松孝二監督作品。映画冒頭のタイトル表示では「テロルの季節」だったが、特集のチラシでは「現代好色伝/テロルの季節」となっている。先週と今週観た4作品のなかではもっともしっかりした構成と映像。戯れる三人と見張る刑事二人の対比、切り分けもうまい。ただし最後の展開が少々唐突。でも若松、足立の表現したかったのはその最後の部分なのだろう。後半、訪問してきた同志との会話に、イデオロギーに満みちた頭でっかちさと違和感を感じる。
この映画、十代、二十代前半に観れば違ったと思うが、五十近い今観ると自爆テロを行おうとする主人公に感情移入ができない。ただ映画全体から1970年ごろの時代性、空気を感じることができる。
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