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2009/09/18

映画:戦國群盗傳[総集篇]

映画:戦國群盗傳

 梶原金八名義による山中貞雄の共同脚本作品。1937年の策。フィルムセンター配布のチラシ(NFCカレンダー)によると『三好十郎がシラーの戯曲「群盗」から翻案したシナリオを山中貞雄が全面的に書き直した』とのこと。なかなか面白く退屈せず101分が過ぎる。ちょっと詰めが甘いと感じるところはあるが、脚本の秀逸さは光る。この脚本を黒澤明が潤色した戦後のリメイク版が明後日上映されるが、ぜひ観たい。
 「人情紙風船」で仕官を願う冴えない浪人を演じた河原崎長十郎が策略にあい追われる殿様役。ただ、どうもヒーローには似合わないキャラクター。彼を助ける参謀役の中村翫右衛門(?)が良い味を出していて、この映画では一番目立つ。市川莚司の名で加東大介が出ている。

 映画本編の上映前の1、2分、山中貞雄が学生時代に辞書の端に書いたパラパラアニメを動画化した3作品を観る。これがなかなかのもので驚く。単純なキャラクターの動きだけでなく場面は変わるし、格闘シーンもある。このような素材を人々の観れるかたちに整形してくれたことに感謝したい。そして、ほんのわずかな断片ではあるが、山中貞雄の才能の片鱗を確かに感じられるものであった。

【GPS情報】
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