映画:日本妖怪伝 サトリ/盲獣
緑魔子特集も今日で最終日。
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映画館の壁に1966年の映画雑誌に載っていた緑魔子の記事のコピーが貼られていた。新進の女優という感じの普通の紹介記事だったが、驚いたことに緑魔子の本名、、、どころか当時の住所まで載っている。映画スターの住所が雑誌に載るなんて大らかな時代だったんだな。
日本妖怪伝 サトリ ★★★★☆
独特の諦観とけだるさを残す映画。話の中で展開する謎の多くは解決しないし、緑魔子演じる主人公アヤの行く末も納得ができるところで終わっていない。吉行和子演ずる患者、佐藤慶演ずる医者のエピソードもほっぽらかしの感じ。タロウとサトリの消え去りかただけが納まり良い。不条理劇という作りではないこともあり、居心地が今一つ良くないストーリー。でも、作品全体の醸し出す雰囲気と、緑魔子の浮遊感と魔力が全開な作品であることでポイントが高い。石橋蓮司の名前があったが出番がはっきりしなかった。もしかすると痴漢役か。
盲獣 ★★★☆☆
増村保造監督作品。原作は江戸川乱歩。江戸川乱歩らしいおどろおどろしい性倒錯の世界。映像、シナリオ、演出、欠点を見いだすことはできないが、あまり★数は多くできない。原作は知らなかったが、破滅必至の展開。その心地悪さ、後味などのせいかな。ある種の怨念、強烈な執着は残るが、私はプラスに捉えられない。元々、江戸川乱歩の小説には似たように感じることが多い。緑魔子はそつない演技。これは「大悪党」につながる。増村保造の演出によるものだろう。船越英二は、今一つ。
【GPS情報】
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