トリミングの是非
ある写真家が、「写真はフレーム全体で表現、勝負しなくてはいけない。トリミングは逃げだ」と語るのを聞いたことがある。世間一般でも、写真にトリミングを行うことの是非については意見が分かれる。
私はトリミング肯定派だ。確かにトリミングせず、フレーム全体で完結しているのは美しい。
浜辺の茶屋にて、Canon F-1、New FD 50mm/F1.2L、エクタクローム64プロフェッショナル、2008/11/28
しかし、フレーム全体で見れば今ひとつの写真でも、一部を切り出せば良くなることもあるし、切り取ることで主題を変えることもできる。また、フレームの縦横比は、35mmであれば2:3(24×36)、ブローニー判(120フィルム)では、6×4.5、6×6、6×7、6×9などとなり、使うカメラを選んだ時点で制約を受ける。被写体のあり方抜きにカメラの持つ縦横比だけを尊重するのは、あまりにもシステムに縛られ過ぎているのではないか。
良い写真=良い画を追求するためには、トリミングやデジタル処理(エフェクト)は許されると思う。ただし、デジタル処理を行った場合には、それを明記したほうが良い。そしてトリミングやエフェクトを成功させるためには、技術と見る目が必要なのは言うまでもない。
浜辺の茶屋にて(上の写真をトリミング)、Canon F-1、New FD 50mm/F1.2L、エクタクローム64プロフェッショナル、2008/11/28
こうは書いたけれど、実はトリミングを積極的に行いたいわけではない。フレーム全体で出すのが原則だけど、どうしても必要な場合はトリミングやデジタル処理もあり、という感じかな。
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