映画:女体渦巻島/電送人間
雨で自転車はパス。今日もシネマヴェーラ渋谷の「妄執、異形の人々」に行くのであった。
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女体渦巻島 ★★★★☆
1960年、石井輝男監督作品。由緒正しい(?)ギャング系のハードボイルド調のストーリー。映画会社は違うが、渡り鳥シリーズとかのハードボイルド版って感じ。ただ、なんでこんなタイトルを付けたのかまったく理解に苦しむ。あまりにもオーソドックスな舞台設定とストーリー展開なのだが、その典型的さが逆に不思議な印象を与える。ベタベタなストーリー、かつ展開が遅いこともあり、時計を何回か見たけれど、それほど退屈したわけではない。
16mmフィルムでのシネスコサイズ上映だったためか、画面が暗く上下が少し切れている。なので映像的に正しい評価ができるか分からないけれど、適切な角度と画角での撮影、カットとシーンの切り替えの巧妙さが目立つ。音楽の使い方もうまく、倦怠感の漂う独特の魅力ある雰囲気をかもし出している。
電送人間 ★★☆☆☆
これも1960年の作。こんなB級作品なのに、なんと鶴田浩二主演。円谷英二本多猪四郎が特撮監督。特撮といってもフィルムに直接、光の線を描き込んだり、画像を光学的に歪ませる程度。この50年間のSFX、画像処理技術の進歩に想いがいく。
ストーリー的にはSFというより怪奇サスペンスっていう感じ。シナリオ的にも映像的にも、あまり感銘は受けない。特にシナリオ。復讐に至る心理、博士との関係、殺される悪漢たちの薄っぺらな描き方、どれをとっても今一つ。うーん、キッチュではあるにしろ、この特集でわざわざ取り上げるほどの作品なのだろうか。
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