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2008/08/18

映画:靖国 YASUKUNI

映画:靖国
最終回にしては多めの入り、と言っても3、4割だけど。比較的若い人も多くて驚く。私にとっては「観たい」というより、しぶしぶだけど「観なくてはいけないかな」という感じの作品。
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★★★☆☆
 映画自体には、あまり感銘は受けない。ただ、「国辱的な内容」とも「偏向映画」とも思わなかった。でも全般的には焦点が定まらない中庸な出来という印象が強い。
 この映画、誰に見せるために撮ったものなのかな。主な観客・受け手を日本人としているのか中国人としているのか、(字幕の)英語圏の人としているのかがはっきりしなかった。

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 靖国神社という存在が、明治期から第二次大戦終了まで、戦争を遂行するためのシステム・メカニズムのなかの重要な存在であったことは否定できない。その多くは侵略戦争だったけれど、イギリス、アメリカ、ソ連あたりが同時期に行ったことの多くも侵略の範疇に入るものだった。ただ、諸外国がそうだったからと言って、私は靖国神社の存在を肯定できない。靖国神社に代わる無宗教の新たな追悼施設を作るべきと思っている。
 戦前、戦中は戦争を遂行するためのシステム・メカニズムであった靖国神社だが、近年は靖国についての意見の相違を積極的に利用する人々が目立つ。
 中国の(江沢民に主導された)反日教育の一環の中での靖国神社に対する攻撃。韓国国内での似たような動き。一方、日本国内での小泉純一郎元首相の徹底的な靖国擁護。これらはそれぞれ、国の名誉や自尊心を傷つけられたことを理由に、相手国との摩擦に国民の目を向けさせ、それにより国内の支持基盤を強化することに靖国問題を利用していた。近年は、そのようなメカニズムとして、国内外で利用されている気がする。ただ、隣国との軋轢を使っての国内の支持基盤強化や失政の隠蔽、国内の不満の矛先を外に向けることの結末に待っているのは隣国との戦争だ。そのような猫だまし、目くらましに騙されてはいけない。

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