映画:悪魔が呼んでいる/青春トルコ日記 処女すべり
シネマヴェーラ渋谷の特集「妄執、異形の人々III」に行く。キッチュな日本のB級作品群だが、ここにタイトルを挙げるのがちょっと恥ずかしい。
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悪魔が呼んでいる ★★☆☆☆
サスペンス作品なんだろうが、シナリオ、作りが異様に甘い。その甘さ、抜けかたが劇場に響く観客の乾いた笑いを誘う。とにかくストーリー、シナリオの破綻のしかたが強烈。殺人犯の意外性、、、というよりもありえなさ、遺産が転がり込むようになった無茶苦茶な経緯、マンションの非常階段から人が落ちるところの人形による吹き替えのバレバレさ、最後の決闘シーンでのボディガードのやられ方、最後の最後、決着が付いたようで付いていない落とし方。失笑に近い笑いはたくさんだったけれど、あまり評価できません。
青春トルコ日記 処女すべり ★★★★☆
集団就職で工場で働く少女、工員に輪姦されたのをきっかけにトルコ嬢になる。のし上がる彼女の姿、父を死に追いやられ復讐のため彼女の元で働くようになった元婦人警官、記憶喪失のトルコ嬢と彼女のヒモ二人。彼女と彼らを中心に話は展開する。
うーむ、これまた強烈にキッチュな作品。全体としてみるとセクシャルな表現は、時代性もあって大人しい。裸はたくさん出てもお色気止まりっていう感じ。ストーリーはもう抜けている。主人公の強欲さとのし上がり、記憶喪失の女とその二人の男が埠頭でじゃれる青春ドラマ風の雰囲気、元婦人警官のたくらみ、ハチャメチャな話をどう締めるのかと思っていたが、かなりうまくまとめていて評価できる。エッチな作品を見に来た観客に一定のサービスをしながらストーリーを展開し、最後は牧歌的な感じで締めて余韻を残しているのだから巧妙と思う。記憶喪失の女モモ子を演じた荒木ミミが魅力的。他の女性陣は、ちょっとなーっていう感じの雰囲気。
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