ルナー・ノーツ―キャプテン・ビーフハート
「Trout Mask Replica」から「Unconditionally Guaranteed」までマジック・バンドのギタリストだった、ズート・ホーン・ロロのインタビューを起こして本にしたもの。マジック・バンド時代のズート・ホーン・ロロのギターはかなり好きな音だし、Beat Club出演時の演奏もムチャクチャ格好良い。
Captain Beefheart and the Magic Bandの様子、70年代前半から中盤あたりの音楽シーンをめぐる文化、風俗などがうまくまとめられており、面白く読む。ただし、Captain Beefheart and the Magic Bandに興味のない人には意味のない本。
これを読んで意外だった(はじめて知った)のは、ビーフハート(ドン・ヴァン・ヴリード)がサディスティックな独裁者としてバンドメンバーの上に君臨していたことと、彼が音楽的には楽譜も読めないし、実際的な作曲もほとんど出来なかったことだ。カセットテープに録音した詩の朗読やちょっとしたリフレインなどを元に、バンドのメンバーが彼の指示を受けながら作り上げた音だったのだ。そういう意味ではビーフハートとメンバーの共作と言える。ただ、ビーフハート抜きのMalladの音を聴くと、共作であったとしても彼の才能は絶大だったのだということが分かる。
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