映画:選挙/終りよければすべてよし
文芸坐の2008年日本映画特集。観たい作品は多いのだが、なかなかスケジュールが合わない。
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選挙 ★★★☆☆
川崎市議会議員の補欠選挙に立候補することになった公募で選ばれた四十歳の男の4週間近くを描いたドキュメンタリー作品。
選挙活動のもっとも底辺のところだけを丹念に描き続ける。政治的な理念も有権者の意見や動向もまったく描かれない。党組織を使いまくった運動、地縁や血縁、組織の因習に縛られまくる公募で選ばれた素人が右往左往する姿だけが残る。だからドキュメンタリーとして面白くはあるけれど、それ以上の感銘は受けない。これでいいのかという内容だが、裏返してみれば今の日本の政治状況をそのまま反映しているとも思える。
終りよければすべてより ★★★☆☆
終末医療の現場を描いたドキュメンタリー。日本の遅れた現状と、オーストラリア、スウェーデンの進んだ状況を対比する。力作ではある。しかし、医療現場からの視点からの捉え方中心で、その背景にある社会負担(税負担)や社会システムのあり方などにももう少し踏み込んで欲しかった。それと力作ではあるのだが、疲れていたせいか単調なせいか、2度ほど意識が飛ぶ。ナレーションの入れ方が洗練されていない。
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