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2007/11/30

映画:Helpless/EUREKA

映画:Helpless/EUREKA
本日は早稲田松竹の青山真治特集に。
ウイークデイというのに今日はかなりの入り。

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Helpless ★★★☆☆
 救いようのない話だが、焦燥感は伝わってくる。感覚的には「日本製少年」を彷彿させるが、あれほどの余韻は残さない。ラスト、安雄の妹を慮って一緒に歩くところに救いを感じる。

EUREKA ★★★★★
 3時間37分という非常に長い映画だった。で、休憩はなし。何回か時計を見たし、腰は痛くなるし、トイレにも行きたくなった。でも、まったく退屈はしなかった。

 6人が死んだバスジャック事件で生き残った運転手。罪悪感にかられて出奔し、2年の放浪の後故郷に帰る。そして同じ事件で生き残り、二人だけで暮らす十代半ばの兄妹の家に転がりこむ。そこに突然東京からやって来た兄妹の従兄弟も加わり、4人の奇妙な共同生活が始まる。折しも故郷の町では女性を狙った連続通り魔事件が起きていた。

 ストーリーを書くと陳腐だが、実物の映画はすごい。一つひとつのシーンを長めになめるように撮ることが多く、それが効果を上げている。また、シーン、カットの積み重ねが巧い。最初のバスジャックの場面展開。事務員がサンダルを脱ぎ、素足を見せるシーンにドキッとさせ、少し後でそのサンダルが川を流れていく。妻との再開と別れ。印象に残るところがたくさんある。
 シナリオも良い。長い単調な話に、今起こっている連続殺人を絡めることで強い緊張感を維持している。犯罪の被害者になり癒されることのできないトラウマを背負う運転手。失った家族と生活。事件のせいで連続通り魔事件の加害者になってしまった少年。それでも皆生きていかなくてはいけないし、世に彼らの居場所がなくてはいけない。誰かに頼り、頼られないと生きていけない。いろいろなことを感じることができる。演技陣は皆好演。その中でも、役所広司と宮崎あおいが強い印象を与える。
 非常に良質な作品だったけど、残念なことが2つ。最後にもう少し万人が納得するエンディングをもってきてほしかった。でもそうせず日常が続くことを描きたかったのだろう。それはそれなりの効果を上げてはいるのだが…。もう一つは、エンディング以外すべてセピア色のモノクロであること。そのプラスの効果・印象よりも、失っているもののほうが大きいと感じた。この2つがクリアーされれば完璧な映画だったと思う。

[GPS情報URL]
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