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2006/04/22

ネパール情勢

国王が政党政治を停止し、政党、マオイストなどの抗議行動が続いていたネパール。ついに国王が行政権を政党側に受け渡すと宣言した。ここ5年から10年、マオイストと政府側との抗争で、数千人(もしかしたら万人単位)が死んでいる。この流れが、ついにここまで来たという感じだ。
しかし今回の宣言では、鍵を握ると思われるマオイストは排除されたままだし、政党、マオイスト側は、中途半端な立憲君主より、王制打倒を目指している。今後どのように推移するかは、まったく予想できない。

私が初めてネパールに旅行した20年近く前は、国王、王制は地方農村部で支持され、都市部は共産党や一般政党の人気が高かった。今、マオイストの拠点は地方である。王制を支持しているのは、軍隊、官僚機構以外にいるのだろうか。

ネパールは、とても魅力的、好きな国なので動向は気にし続けてきたけど、今はそれだけではない。自転車仲間が、こんな情勢の中、赴任中なのだ。彼女とご主人の無事を祈りつつ、魅力的な国の未来を案じる今日この頃である。

----------------------以下引用----------------------
http://www.asahi.com/international/update/0422/001.html

ネパール国王、行政権移譲を宣言 事態収拾は不透明
2006年04月22日01時12分

 ギャネンドラ国王の強権政治に対する主要7政党の抗議活動が続くネパールで、国王は21日夜、国営テレビに出演し「憲法の規定に基づき、行政権を国民に戻す」と述べ、7政党が新内閣をつくるために新しい首相を選ぶよう呼びかけた。反王制の声と民主主義回復を求める圧力が増すなかで、立憲君主制のもとでの民主主義を保障し、王室の存続を図ろうとしたとみられる。ただ、市民には王制廃止を求める声が増えており、事態が収拾するかどうかは不透明だ。

 国王はまた、「憲法の手続きに反する者たちは、政治の主流に戻って欲しい」と述べ、武力闘争を続ける共産党毛沢東主義派(毛派)が停戦し、民主主義の舞台に戻るように求めた。

 政党側は、あくまで王制の廃止も含めて新憲法を議論する制憲議会の選挙の実施を求めている。また、街頭で抗議デモをしている市民の間でも、王制を廃止し、共和制への移行を求める意見がほとんどだ。日々、抗議活動が勢いを増すなかで、政党側がすんなり国王の呼びかけを受け入れるかはっきりしない。

 7政党の一つ、統一共産党(UML)の学生リーダーの一人は同日夜、「制憲議会についての言及もなく、毛派の問題の具体的な解決策も示していない。運動は続ける」と話した。

 政府はこの日、カトマンズとその周辺で午前9時から午後8時までの外出禁止令を出したが、政党側はデモを強行。市中心部の周回道路(リングロード)には数十万人が集まった。

 前日より参加者数は増えた模様で、周回道路沿いのカランキ地区では、昼ごろから道路にデモ隊が座り込んで、治安部隊とにらみ合い、反王制のスローガンを叫んだ。地元の報道によると、カトマンズ以外の各地でも、大規模なデモが出た。

 国王は昨年2月、治安維持などを理由に非常事態を宣言して、全閣僚を解任。自らが議長となる内閣を組織して直接統治を始めた

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コメント

ありがとうございます。
まだまだ無事です。帰国したらまた飲みましょう。

投稿: Kari | 2006/04/22 20:57

いやいや、おそらく、たとえ王制が倒れたとしても、とてつもないこと(暴動とか無政府状態とか)にはならないとは思うのだけど、やはり予断は許さない状況ですよね。とにかくご無事に。緊急帰国とかでも、普通の一時帰国でも、戻られたらまた世界の山ちゃんで飲みましょう。
赴任中に、遊びに行くのは、、、今の状況ではまったく分かりませんね~。

投稿: ひゅ~ず | 2006/04/22 22:04

国王は、国会下院の再招集を宣言して、政党側も同意したようだ。でも蚊帳の外のマオイストは当然、黙っているはずはない。どうなるのだろう。

----------以下引用----------
http://japanepal.com/

2006年04月25日
4/25勝利ラリーなるも
リングロードで、民政移行と国会下院再招集を祝うラリー。カトマンズ市内中心部にも向かう。

憲法改正して、国王の権限制限を叫ぶ声多し。

ギリジャ・コイララ首相に。市民の声を現実に出来なければ、逆に市民の非難に晒されるだろう。

マオ派声明にて、政党の行動を「歴史的ミステイク」と非難。カトマンズを含む、全国の郡庁所在地の経済封鎖を宣言。

投稿: ひゅ~ず | 2006/04/26 09:40

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